高橋阿修羅

美術館休暇として会社を休み、上野へ。


まずは、上野の森美術館にて高橋コレクションの展示。
高橋龍太郎さんは精神科医が本業のコレクターです。90年代後半あたりから現代美術の作品を集めており、そのコレクションの質がすばらしいのです。
館外に置いてあった新聞記事によると、日本の美術館が資金不足で日本の美術品を購入できないので、日本人の作品の海外流出を抑えるために、高橋さんが生活費以外は美術品につぎ込み買い続けているそうです。


これらのコレクションは、高橋さんが私設ギャラリーを作り展示してます。(4月から日比谷に新装オープン)

コレクションは、村上隆奈良美智会田誠山口晃天明屋尚小沢剛・できやよい・草間彌生などなど。
草間彌生は日比谷で展示しているのでなかったけれど、40代の作家の作品を中心に33人の作品を展示。


それぞれのアーチストの代表作ともいうべき作品が並び、とても個人蔵とは思えない。
90年代後半から私が地道にギャラリーを巡って見ていたものが、一同に会しているというのも、感慨です。


今回はじめて知ったアーチストもおり、池田学の線画には圧倒された。再びギャラリーを地道に回ろうかなという思いもちらほら芽生えてきたです。



続いて「阿修羅展」をやっている国博へ。噂には聞いていたが、110分待ちの表示が出ている。
本日は興福寺より坊主が来て講堂でお話しをするので、他の平日より混んでいるのかもしれない。お話しは1日3回で14:00と16:00からもあったが、それまでに中に入れずパス。


とりあえず、1時間ほど常設を見る。常設も頻繁に展示替えをしているようなので、毎回見ているような気がする。常設を見た後、行列は100分待ち。

95分待って中に入れた。今日は涼しいので(風が冷たく寒いくらいだった)、あまり苦にはならなかったが、すでに1時間を2セットの展示を見て、さらに待ちで、かなり疲れていた。


平成館の中はすごい混みよう。
すぐに八部衆の面々が現れる。どちらかというと阿修羅よりも他の八部衆のメンバーの方が好きなので、わりと近くで見ることができてラッキー。鳥人迦楼羅、蛇を被った少年の沙羯羅、すばらしいです。
畢婆迦羅(ひばから:カビバラではありません)と鳩槃荼(くばんだ)は、先に興福寺へ戻っており欠席。


そして阿修羅。八部衆の中でただ一人VIP待遇で今回の展示会の主役。
広い展示エリアで阿修羅の周りを1周できるが、人が多すぎて近づくことは困難。


第2会場は四天王。阿修羅のような草食系の少年よりも、四天王のみなさんのような肉食系に萌えなのでテンションが高くなる。
持国天に横顔で踏付けられている邪鬼もいい味出してる。四天王のみなさんは鎌倉時代に作られ、彩色が良い感じに落ちていて、なんともいい色をしている。
う〜ん、とにかくかっこええ。


興福寺は、2005年に行っており、見ているはずなのだが、あんまり記憶に残っていないので、再び寺に行って、魂の入っている姿を拝んでみたいものだ。