20年に一度のお祭りへ

先週末、銚子泊した翌日の日曜は「銚子大神幸祭」の2日目でした。


銚子大神幸祭は、平安時代の西暦1102年に海神の怒りを鎮めるため、東大社(銚子市)・豊玉姫神社(香取)・雷神社(旭市)の三社が、外川浜へ渡御したのが起源とされており、20年に一度開催され、900年にわたり続いている大祭です。


銚子市内の各関所(現在は学校の校庭などの広場を利用して設営)を通り、各部落の芸能団体が関所の役人に対して伝統芸を披露して歩きます。
伝統芸はお囃子の乗せての踊り、獅子舞、大名行列(コント風)、薬売りなどです。


昔は西の関所から順番に各団体が来たのかもしれませんが、今はそんなに時間もかけられないです。なので、順番は関係なく西側と東側で2日に分けて、1日あたり8関所×8団体で各1時間でコマ割を作って、各団体は貸し切りバスで移動しているようです。
よって、どこか一カ所の関所に朝から晩までいれば、すべての演目を観賞することが可能です。


まず、関所に団体が到着すると「頼もう!」と開場をさせ、役人に対して口上を述べる。
そして、お役人の「よきに計らえ!」で芸能がスタートする。ここ数日で得た情報によるとこんな感じなのだと思います。
我々もついでにちょっと見たいなと思っていました。何せ次のお祭りの時には私も61歳ですからね。



親戚めぐりと墓参りがメインで銚子へ行って来たのですが、どこに行ってもお祭り気分が味わえて、市を挙げて大盛り上がりしているのがよくわかります。


叔父の家に行ったら銚子ケーブルテレビにて祭りの中継をやってました。「外川関所」からの生中継です。外川は船で海に出るという外川ならではの演目もあるのです。
そのときにやっていたのは、「宮原」という部落の下座・手踊りで関所への口上の後は、お囃子と踊りで、子供も多数参加しています。
関所の役人を演じる人はそれを関所のセットの中でずっと見ているようで、朝8時から18時まで出ずっぱりで8団体を見るのです。たいへんな仕事です。(なぜか子供もいます)

叔父の家に祭りのパンフレットがあり、お墓参りに行くお寺の近くにも会場があることを確認。お墓参りの後に会場まで行ってみました。

そこは「小川関所」でスーパーのだだっ広い駐車場の一角に特設ステージ(関所)を作ってあります。平地なので人がいっぱいで見えにくいが雰囲気だけ味わった。


ちょうど関所に団体が到着したばかりのようで、役人のところまでゆっくりとにじり寄り、歌舞伎のような口調で口上を述べていた。なので時間ほんとにがかかる。
我々は親戚巡りという任務もあるので、芸能の披露が始まるのを待てずに退散。


従兄の家に行ったら、そこもお祭り会場の関所が歩いて10分程度の場所にあるとのことなので行ってみることにする。
会場は近くに父が通っていた小学校があったりと、両親が子供の頃歩いた道だったようで、懐かしそうにしていた。


「前宿関所」は市の体育館を利用した唯一の屋内関所。
行ってみると口上が終わったところで、演目が始まる。ケーブルテレビ中継の外川関所でやっていた「宮原」の下座・手踊りであることがわかる。
体育館なのでパイプ椅子があるし、2階席(飲食可)もあるのでゆったり観賞が可能でした。

踊りの後には浦島太郎が現れ、お餅が投げられる。運良く掴めました。



実行委員である従兄にも遭遇。従兄はそこの関所に朝6時から詰めているのだ。
父の一番上の姉の息子であるため私より20歳以上年上、なので長老組であり今回は祭りを仕切っている。次回20年後は80歳を越えているので、やらないつもりらしい。

スケジュールが予定よりもどんだけ遅れているかを語ってくれた。従兄はスゴ腕の切れ者なので他の人は考えないことまで気にしているようだったが、他の人を見ていると田舎の祭りのグダグダ感が感じられる。
「8団体が8つの関所でプログラムをこなすにあたって、関所の人たちと芸能の人たちとの横串のスケジュール管理は誰がしているのだろうか?」「演目はカットできるところはないのか?」などと私も気になってしまう。

風力発電をするほど海風の強い銚子。屋外会場では強風によるセット変更のため2時間ほど中断があったようで、その会場にいる団体が演目をやらないと次の会場に行けない。その会場には次の出番の団体がすでにやって来た。その団体が次に行く会場は待ちくたびれた客が帰り始め・・・などと8団体のうち1つ遅れが発生するとそれに呼応して全体が遅れていく。わかりきったことである。


後にWEBサイトを見たら「宮原関所」の最後の演目は17:10開始予定のところ実際には20:50開始だったようだ。

長老たちも「20年後はいないからな」などと言わないで、反省点を残し後世に伝えて20年後の祭りに活かして欲しいものです。


お祭りの公式サイトはこちらです。20年後に会いましょう。
http://www.choshikanko.com/jinkosai/index.html